■職人による印章ご購入のアドバイス■



当店の思う品質の良い印鑑とは、唯一無二の原則を守りながら、正しい文字がバランス良く構成され、きれいに彫刻されている印章をさします。その事を前提にしてのアドバイスをご紹介しております。

商人と職人とでは、物をみる視点や価値観が異なりますので、この方法のみが正しい訳ではありません。あくまで参考になればと思っております。



●重要と思われる注意点●
(1)とりあえず印鑑店に行ってみる(実店舗の優れた特徴)
(2)印鑑についてひやかしで色々聞いてみる(下調べは大切です)
(3)間違いのない印鑑を購入するために(一番重要です)
(4)印鑑の本当の小売価格はいくらなの?(知らないと損です)
(5)若い印鑑職人にまかせて大丈夫?(大いなる誤解です)
(6)印鑑職人の姿勢・技量を見分ける(経営者の印鑑への愛着
(7)印鑑の最も良い購入時期(番外ですがお奨めいたします)
(8)印鑑は職人におまかせください(お薦めいたします)



★(1)印鑑の品質を、目で見て手で触れて実際に確かめてみてください

実際にどういう商品なのか。商品を手に取って見られるのが実店舗の強みです。彫刻技術にしろ、同じ印材のランクの違い。又、白水牛の色の違い等、ネットや写真では、分かり難いものです。

従って、印鑑や印材の説明は、メールやお電話では難しいものがあります。実店舗に行けば、通常本当に販売されてある商品の価格や印材の品質、お店の特徴も大体分かります。

また、その店独自の彫刻書体のサンプルも見られます。技術者の店であれば、彫刻文字(御名前等)が、書体によりどのようになるかを、大まかに書いてもらうことも出来ます。

とりあえず、実店舗もみてネット通販と比較されてみるのも重要なことと思います。

そして、もし、そのお店(実店舗)が気に入ってご注文される場合には、忘れずに必ず一言「しっかり彫って。」と付け加えてください。誠実な職人の店であれば、その一言で品質が、2割は上がることと思います。


★(2)疑問点を整理してとにかく色々聞いてみてください

必要に迫られて購入される方が、ほとんどのようですが、購入の予定を立てられてから、出来れば最低2軒の店を、回って比較してみられた方が良いと思います。

注意点は、販売価格だけではなく、商品価格に見合う品質であるかという点です。何を主力にして営業しているか、というその店の経営方針・特徴(技術重視・納期重視等)を把握することです。

また、ハンコ屋のサービスは、一軒一軒違うのが一般的です。例えば実印を購入する時に、どういうケースが付いてくるのか。外側の化粧ケースは付くのか。どういう付属品が付くのか等の、お引渡し状態も聞いてみられるのも良いと思います。

その時は、疑問点を整理して、今回は購入の意志はない。下調べに来たと最初にハッキリと言われると、商品説明を重視して、お話が出来ますので良いと思います。



★(3)全自動彫刻機のみでの彫刻はオーダーの三文判です

手彫りで彫刻されたものと見比べてみれば、判別は簡単だと思いますが、単品で見る限り、一般の方にはその仕事が、手彫りか全自動彫刻機(ロボット彫刻機)のみで彫刻されたものかの判断は難しいと思います。

ただし、印章には唯一無二の原則がある為に、手づくりに勝るものはあり得ません。

そして、最低でも、同型印の危険性を無くす為に、手で仕上げてあるという意味で、業界用語であります「手仕上げ」又は「手彫り仕上げ」をするように注文されるのが、良いと思います。



★(4)通常希望小売価格・市場価格のからくり

おおよその相場というものはありますが、ハンコにはメーカー希望小売価格というものは存在しません。また、他店の価格と比較しても、正確な印材の質や製造方法。彫刻する人間(メーカー)の技量により、品質が大きく異なりますので難しいところです。

よく、高めの希望小売価格を設定して、何割引というものを見かけますが、これには根拠はありません。割引された価格が本当の小売価格というものがほとんどのようです。

唯一信用できるのが、本当に販売されている自店通常価格からの割引くらいです。ただし、手仕事ですので、実際に販売されている正味の価格から、特別なことがない限り大幅な値引きは、あまり期待できないようです。

また、最近では「手彫り」とそれ以外のものを、分けて販売されている店もあります。このような店では、同じような印章で価格の違う場合には、まず製造方法を聞かれてみてください。



★(5)技能の修得には年月・年齢は必ずしも比例しません

今でこそ笑い話になりますが、私も20歳代の頃は悩みました。この仕事は職人仕事の為、歳を重ねているほど上手というイメージがありました。しかし技能の高さと年齢はほとんど関係ありません

長いこと仕事をすれば、上手くなるというものでもありません。二十歳で上手な人は見たことがありませんが、20代の後半位になれば、結構上手な技術者も存在されます。

要は、技能士の印章に対する愛着や技術にかける姿勢です。若くても、技術レベルの高い方もいますし、そして、その逆の場合もあります。



★(6)本当の印章の価値を大切にする職人

例えば、某社の鉛筆ならどこの店で購入しても品質は一緒です。しかし印章は、彫刻者の技量により、例え同じ印材を使用しても、完成品の品質には大きな違いがあります。

プロの目で見れば、天と地ほどの技量の違いのある物でも、悲しいことに一般の方には、同じ商品としてしか評価されないこともあります。

御客様に分からないから手を抜く人。分からないからこそ誠実な仕事を心がける人。

職人にもピンからキリまでありますが、今でも印章を愛し技術を主力にしていいものをつくりたいと思い、勉強をされている方も多くいらっしゃいます。

その姿勢が感じられれば、よい職人の店だと思います。技量(品質)の違いを、分かりやすく広く一般の方々に理解していただけるように努力することが、技術者の今後の課題だと思います。



★(7)人生の門出に!同じ買うなら絶対にお得だと思います

印鑑と言うものは、大切に使われる限り一生物です。やはり良い事があった時の記念として購入または、プレゼントされるのが一番だと思います。

とにかく嬉しい事があった時。試験合格記念でも御就職記念・御結婚記念・御昇進された時の記念でも何でも良いと思います。

印鑑は、今すぐに使われなくても、1年後でも5年後でも必要になった時に、購入された時の、良い思い出までもが一緒によみがえります。

しかも無料でです。こんなにお得なことは、今の世の中あまり無いと思いますがどう思われますか?



このサイトのよくある質問も参考にしてください



★大切な印章は職人の店をお薦め致します★


貴方の印章、正しい文字が彫刻されていますか?


永年、多数の印章を見てまいりますと、用い方を間違えたものや誤字、疑わしい文字の結体を発見する事があります。

楷書体や古印体は一般の方でも読めますので間違い等は発見しやすいのですが、篆書体や印相体は読みにくく間違いに気が付かないという面もあります。

ここでは、よく発見する文字を例にとりまして説明して行きたいと思います。



◆例1◆




例1では、「谷」のつく名字の印章で多く見られる用い方の間違った例です。

上の2文字をご覧になってください。多くの方は同じ文字だと思われることでしょうが、①は「谷」で②は「尚」です。問題は「谷」の所で②が多く使用されている点です。

どこが違うかと申しますと「谷」の場合には中央が開いております。「尚」は真中が閉じております。文字の原型は元々その形等から出来上がった物が多くあります。

「谷」というものは崖等から両側に挟まれた「川の水」が流れ、その水を③の「口」が受けている形を表したものです。真中が閉じていれば川の水の流れる場所がありません。

楷書体や古印体では良いのですが、「谷」は文字の約束事として篆書体やそれを元にした印相体では中央は空けなくてはなりません。




◆例2◆




これも似たように思われることでしょうが、①は「土」、②は「之」です。ヨコの線が上に向いているか下に向いているかの違いだけです。

よく、会社の社の文字の土が上に上がっているのを見かけますが正確には③のように下に下がるのが正しいと思われます。

この場合、誤字であるかと申しますと限りなく怪しいとしかお答え出来ません。但し、普通の職人は下に曲げる事はあっても上に上げることは無いと思われます。




◆例3◆




全く同じ文字と思われるでしょうが、一方は「車」、もう一方は「東」です。下の横線の向きが違うだけであとは同一です。車の下の横線を下に曲げてはいけません。

このように、文字には融通性もありますが、文字の崩し方には約束事や、似たようでも違う文字等もあり難しい面もございますが印章彫刻が好きな誠実な職人の方々は日々間違えのないように勉強しております。

長々と例をあげ説明してまいりましたが、実店舗の職人の店をお薦めする理由はここにもあります。



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◆◆当ショップオリジナル◆◆


●(1)職人の目で見た印章ご購入のアドバイス。お買物の際には参考にして下さい

●(2)あなたのセンスをチェックしてみませんか?問題形式による印章構成法です

●(3)良い印章とは?印影をもとにして一般の方にも分かりやすく説明しております

●(4)ハンコ職人の技能グランプリ初出場4日間の奮闘と反省をこめた体験記です

●(5)ハンコ職人のひとり言です。普段なにげなく思っていることを書いてみました

(1)は大切と思いますが、その他は楽しんでご覧ください



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